現代人の眼精疲労に大きなかかわりを持つものの1つに、VDT症候群と呼ばれるものがあります。

VDTとは「Visual Display Terminals」の略で、文字や図形と言った情報を表示するための出力装置(ディスプレイなど)と入力装置(マウスやキーボードなど)で構成される機器のことで、パソコンやスマートフォンなどがこれに当たります。現代ではその普及率はたいへん高くディスプレイ画面を見る機会もとても多くなりました。それによって、目を始めとした体や心に影響を及ぼして出てきた症状のことを、「VDT症候群」と言い、眼精疲労の症状もその1つになります。

なぜVDT症候群になってしまうのかというと、その表示装置に大きな原因があります。
紙に印刷されたものと違い、ディスプレイ画面に表示された文字や図形は点滅していたりやや不鮮明であり、目に負担をかけるからです。また、画面をじっと見続けることによって、瞬きの回数が減ることも原因として挙げられます。瞬きの回数が減ると乾燥してしまい、ドライアイになりやすくなってしまうのです。また、肩や首が凝る、めまいがする、イライラしやすくなるといった症状もよく見られます。

このような状態になることを防ぐためには、適度に休憩を挟むことや、ストレッチをして筋肉の緊張をほぐすことの他に、度数の合った眼鏡やコンタクトを使うことが大切です。そして、ディスプレイ画面との距離はあまり近すぎないよう40センチ以上に、室内は明るすぎず暗すぎずを目安にしましょう。加湿器を使って、乾燥しないようにするのも効果的です。